契約で注意すべき点とは
フリーランスのための契約知識
フリーランスとして仕事をするにあたりクライアントとの間で契約を結ぶことになります。もちろん契約といっても、欧米社会のように書面に事細かに文章化された内容をお互いに確認し合うといった形式ばったやり方を嫌い、おおまかな口約束だけで仕事を始めてしまうということもいまだ少なくないようです。
しかし、フリーランスとしての仕事の業務内容によっては、後々トラブルとなった場合に高額な賠償を請求されるといったことも現実に起こっており、自分の身を自分で守るためにも取引相手とはお互いに契約書を取り交わしておく方が良いでしょう。もちろんその書面に盛り込まれる内容は業務によって異なるため、双方の義務と権利をよく理解しておく必要があります。
着手金
例えば仕事の完成までに一定期間を要する場合や相当な費用を要する場合、あるいはその他の理由により仕事の完成に対する報酬や費用を一部前払いする形で着手金が支払われるということがあります。着手金を支払うことによってクライアントはフリーランスが仕事を中途半端に投げ出したり、いい加減に仕上げることのないように動機付けることができるでしょうし、またフリーランスの側にとってはクライアントに支払いを踏み倒されるすリスクを軽減することができ安心して仕事を始めることができるでしょう。
もちろん業務によっては契約とはいえキャンセルも致し方ない場合もあるため、この着手金をキャンセル料として機能させることもできます。その場合には契約条項にその旨を定めておきましょう。
キャンセル料
フリーランスとクライアントが特定の仕事の完成と引き換えに報酬を支払う契約を結んでも、その後に予期せぬ事態が生じたりトラブルに見舞われたり、あるいは双方の意見が食い違うなどやむを得ず契約をキャンセルする場合もあるでしょう。しかしフリーランスが既に仕事に着手しており、少なからぬ費用や時間や労力を掛けているというのに契約の解除に関する条項が契約に何も定められていないと全くの無駄骨に終わる危険があります。そのためクライアントが自己都合によりキャンセルする場合のキャンセル料の支払いなどにつき、あらかじめ定めておくことができれば安心です。
修正への対応
また仕事を進める中で、クライアントからの要望により当初の契約とは異なる業務や変更が加えられる場合があります。当初とは異なる部分についてあらかじめこのような変更に対してどのように対処するのかを定めていないと、余計にかかった労力も時間も費用もタダ働きになってしまいかねません。
すぐに役立つTips集
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記帳処理はクラウド会計ソフトを使おう
フリーランスエンジニアが面倒な入出金の記帳を一部自動処理できれば負担を軽く済ませるには、クラウドサービスの会計ソフトが便利です。記帳処理はためればためるほど大変になるので、こまめにつけるのがコツです。クラウドならソフトをインストールするなどの手間も不要で、インターネットさえつながればいつでもどこでも空いた時間に帳簿付けができます。月々の費用負担も小さく始められるサービスも増えているので、使いやすそうなものを選んでさっそく使ってみましょう。
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契約で注意すべき点とは
フリーランスエンジニアが自分の身を自分で守るためには、予期せぬトラブルを防ぐ手立てを契約内容に盛り込む方が良いでしょう。フリーランスになれば案件毎に契約を結ぶこともでてきます。クライアントによって内容も様々でしょう。フリーランスは会社員と違い誰も守ってくれることはありませんので、自分である程度契約に関する内容が理解できるよう知識を身に付けておきましょう。契約を交わした後になって自分が思っていたのと違ったと主張しても遅いのです。
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基本はエージェント活用
フリーランスエンジニアが独力で顧客開拓に挑むよりも、営業活動をエージェントに任せるという選択も有効です。特にフリーランスになりたてであれば実績も無い状態でしょう。仕事を依頼するクライアントも本当にこのエンジニアに任せてよいか不安になるものです。エージェントはクライアントとの信頼関係もあり、そのエージェントからの紹介ということで受注がしやすくなるメリットがあります。エージェントを使って受注した仕事を実績とし、今後の活動に活かすことも可能になります。